トップページデータノートストーリー紹介【ツバサ−RESERVoir CHRoNiCLE−】

Chapitre.19−最強の秘妖

 回廊の秘術に気づき、壁を壊して自ら進む道を見つけ出した小狼たち。しかし、領主に焦りの色はない。小狼たちが進んだ先にいた秘妖、それは秘術師として名を馳せていた生前の春香の母でさえ苦戦した相手だったからだ。
 秘妖を前にした小狼たち。性急な黒鋼と、マイペースなファイを目前に冷笑を浮かべる秘妖。彼女は小狼の瞳の奥に宿る決意を見透かしながらも、先に通すわけにはいかないと語る。次の瞬間、彼らの足は、池にそびえ立つ細い岩柱の上にあった!
 秘妖が操る秘術のボール。それは触れればたちまち物を溶かす液体で出来ていた。足下に広がる池も、この液体で満たされているらしい。ファイと黒鋼は、池から顔を出す岩柱を折り、飛び交う秘術の球を打ち返す術に変える。
 ファイは部屋の上側の魔力が薄いことを見抜き、小狼にこの場から出ることを提案。すかさず差し出された黒鋼の手の棒の上に飛び移り、渾身の力で宙へと投げ出された!
 3人のうちの一人を逃がしてしまったことに気づいた秘妖。そこで彼女は、宙に浮かんでいた球を割りはじめた!
 水滴となってファイ、そして黒鋼を襲い来る秘術の液体。絶体絶命のピンチ!