トップページデータノートストーリー紹介【ツバサ−RESERVoir CHRoNiCLE−】

Chapitre.143−未来の選択

 さくらが、単身異世界に渡ることを望む理由−。
 取り戻した記憶の羽根に籠められていた、先見の力。そして、彼女は知ってしまった。彼女と居ることで、傍にいる仲間達に訪れることを。
 
 チェスの優勝賞品である、異世界へ移動する力。それは、決勝戦で戦う『彼女』が持つ力で、発動できるのは1回きり。行き先も選べない。それでも彼女は望んだ。単身で、離別した小狼を見つけることを。そして、先見と異なる『未来』を導くことを。
 
 イーグル達と別れ、小狼達の元へ戻ったさくら。無言ながらも、相変わらず気を遣う小狼。だが、彼女がかけた言葉は、無情で、純粋だった。
「…待たせてごめんなさい。どうかこれからは…、これからは自由に…。」