トップページデータノートストーリー紹介【ツバサ−RESERVoir CHRoNiCLE−】

Chapitre.157−最期の選択

 ヴァレリア国に生まれ落ちた、2つの命。祝福されるべき皇子の誕生であるはずが、双子であったがために、その国はやがて悲劇に覆い尽くされる。
 双子の皇子はやがて魔力が及ばぬ谷へと幽閉され、狂気に憑かれた国王はすべての国民と自らの命を葬り去る。「一国の死」を目の当たりにした二人は、ただ一緒に生まれただけで、ただ生きているだけで罪なのかと絶望にうちひしがれる。
 そんなある日、次元を超えて訪れた者がいた。その男の名は、飛王・リード。彼は二人が囚われる「双子でいるが故の悲劇」がこの世界のみの理であり、世界はほかにもあることを告げる。そして、彼は一つの質問を投げかける。
「この世界から外へ出してやろう。ただし、出られるのは双子のうちの一人のみだ。」
 双子は、過酷な選択を迫られた−。