トップページデータノートストーリー紹介【ツバサ−RESERVoir CHRoNiCLE−】

Chapitre.165−記憶の塔

 深々とアシュラ王の躯に突き刺さる長剣。王は一瞬驚きの顔を浮かべたが、すぐに再び柔和な笑みを浮かべる。死の間際に一言、ファイにこう言い残す。
「出来れば君に殺されて、最後の呪いは消してあげたかったのだけれど、彼らとなら呪いを越えられる…。」
 王との、永遠の別れ。そして、解けた封印から現れた、幼き双子の皇子の亡骸。永きにわたり姿を留めた力の源は、さくらの記憶の羽根だった。羽根はさくらの元へと戻り、亡骸は大地へと還っていく。だが、ファイに科せられた「咎」は未だ解けていなかった。彼にかけられた、二つ目の呪い。飛王の思惑通り、再び悲劇は繰り返されるのか…。