トップページデータノートストーリー紹介【ツバサ−RESERVoir CHRoNiCLE−】

Chapitre.193−7回目の誕生日

 『小狼』が玖楼国にやってきてから、5日が経過した。
 その間、彼は城内や城下町を見て回ったが、何かが起こる兆しは感じられない。一つ感じたのは、領民が王族に対して抱く敬意の篤さ。だがそれも、直接異変に結びつける要素にはなり得ない。
 その晩。潔斎を終えたままのさくらが、『小狼』の居室を訪ねる。翌晩、二人で星を見に行こうと誘いにやってきたのだ。
 そして、一日が経過する。
 それは、潔斎が明ける日の前夜。彼女が7つの誕生日を迎える前夜。そして、『小狼』が「決断」を求められる日の、前夜。
 満天の星を戴く玖楼城最上階の星見台。満点の笑顔を浮かべる二人。二人の間に響く、鈴の音。その音色に惹きつけられるように…、さくらの体が、宙に浮く!