3335 Chapitre.9−御嶽で待つ

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■ Chapitre.9−御嶽で待つ [返事を書く]
乾闥婆王(聖伝) [3335] ずんける リンクフレンドメール訂正Mozilla/5.0 (Windows NT 6.1; WOW64) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/42.0.2311.152 Safari/537.36 2015/05/19(Tue) 23:57
ずんけるです。
「戻」宣言をしたものの、多忙に加え文章が書けないスランプに陥り、投稿が遅くなってしまいましたm(__)m

すでに黒ジィさんが記されたとおり、5月20日発売のマガジンSPECIALではツバサは休載となります。

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Chapitre.9−御嶽で待つ (スト紹:前半)

 満天の星空の下で、そびえ立つ玖楼城。
「…小僧達は別の世界で、また問題に巻き込まれてるのか。」
「うん…、夢で逢えた子に教えてもらったって言ってたよ。」
 回廊で夜風に吹かれながら、桃矢と雪兎が向き合う。
「あいつら、着いた世界で何もないほうが少ないだろう」
「みんな優しいから、自分達に出来る事があるならと関わってしまうんだと思うよ。」
「それにしても、関わった殆どの世界で大なり小なり怪我してるじゃないか。」
その言葉に、雪兎はくすりと笑い、
「桃矢も優しいね。小狼くん達の事、心配してる。」と漏らす。
「あいつらに何かあったら桜が泣く。それが気に食わんだけだ。」
思わず仏頂面になって、桃矢が返すと、
「そういうことにしておこうか。」
とにこやかに雪兎が答える。
「…小僧達が今いるのは、どんな世界なのか分かるか。」
「…ニライカナイ。
 そこでは、『死者に逢える』そうだよ」
 その言葉に、桃矢は一旦言葉を置いたあと、雪兎に問いかける。
「…死者に逢うことは、あいつらにとって幸せなことなのか?
 それとも…」
「わからない。けれど…、それがもし忌むべき事でも、それでも逢いたいひともいると思うよ。」
 雪兎の素直な想いを、桃矢はカンテラの中の灯りを見つめながら受け止めていた…。
 
「待ってくれ!」
 手を伸ばしても、触れることが叶わない場所に立つ、もうひとりの小狼。小狼は、必死に叫び、なおも手を伸ばす。
「おれはそれが何処か、わからない!
 おれはそこで、なにをすればいい!?
 小狼!!」
「小狼!!」
 彼の叫び声と重なる、モコナの叫び。倒れかかったときに、ファイの腕に抱えられる。 
□ Re: Chapitre.9−御嶽で待つ [返事を書く]
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「待ってくれ!」
 手を伸ばしても、触れることが叶わない場所に立つ、もうひとりの小狼。小狼は、必死に叫び、なおも手を伸ばす。
「おれはそれが何処か、わからない!
 おれはそこで、なにをすればいい!?
 小狼!!」
「小狼!!」
 彼の叫び声と重なる、モコナの叫び。倒れかかったときに、ファイの腕に抱えられる。 
「…小狼に…逢った」
「!!」
 小狼の答えに、ファイ、黒鋼、そしてモコナが一様に驚愕する。
「…気を失っている間か。」
「…ああ。」
 黒鋼の問いかけに、小狼が応じる。
「『夢の中』で、ってやつか。」
「おれは夢見じゃない。けれど、おれと、小狼と、君尋は、『同じ』だ。」
「…だからこそ視られるものもあるね。」ファイも小狼の意見に同調する。
「小狼、何か言ってた?」モコナが尋ねる。
「…『御嶽で待ってる』、と。」
 そこに、一行と道中を供にする少女が割り入る。
「やっぱり御嶽の場所をご存じなんですね!?」
「御嶽がどこにあるか知っているのか?」
小狼は振り向いて答えるが、彼女は
「貴方が知っているのでしょう!?」と答える。
「本当に知らないんだ。
 それに、さっき言っていた『神の力(セジ)』とは何だ?」
「貴方がお持ちの力です!」
 二人のやりとりを直接解せずとも、小狼が困惑している様子は理解できる。ファイは「どうしたの?」と問いかける。
「話が咬み合わない。
 おれに『神の力(かみのちから)』があると言っている。」
「なんだそりゃ」、と黒鋼が口にする。
「御嶽の場所も、おれが知っている筈だと。」
「知ってるの?」モコナが問う。
「言葉じたい初めて聞いた。」
小狼は答えたあと、しばらく考え込み、言葉を続ける。
「…姫神が言っていた、おれが『黄泉に触れ、戻ってきたもの』だからか。
 だとしても、視えるものが違うだけで、それ以外は…」
その言葉を聞いて、少女の顔が突然明るくなる。
「姫神様にお会いになったんですね!」
「あ、ああ。」
「変わらずお元気でしたか!?
 相変わらずお美しい金の髪でしたか!?」
「え?」
 にこやかに笑みを浮かべながら発せられた彼女の問いかけに、小狼はさらに困惑を深める。
「どうしたの?」小狼の変化を察したモコナが窺う。
「姫神のことも聞かれたんだが、相変わらず金の髪だったかと…」
 その言葉に、モコナは身を震わせ、「姫神様、綺麗な黒髪だったよ」と答える。
「…おれにもそう視えた。だったら…」
 小狼の言葉に、ファイが「オレ達があった姫神様と、ここの姫神様は別なのかな?」と繋ぐ。
「姫神は、裏と表ふたりいるのか?」
「姫神様はいつの世もおひとりです!」
「でも、おれ達があった姫神は…」
小狼は、なおも釈然としない。
□ Re: Chapitre.9−御嶽で待つ [返事を書く]
乾闥婆王(聖伝) [3335.2] 少尉 (3回)
昇級まで4回 ずんける リンクフレンドメール訂正Mozilla/5.0 (Windows NT 6.1; WOW64) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/42.0.2311.152 Safari/537.36 2015/05/20(Wen) 00:05
 
 そこに、高き天よりキャアアア…と大きな啼き声が響き渡る。頭上には、宝珠を抱き、巨大な翼を持つ鳥。だが、その姿は、見るものによって大きく異なっていた。この世界を緑なす大地と見える者には、神々しさを帯びた鳳。死の大地と見える者には、顔や羽根の随所に、睨みつけるような眼を持つ邪鳥に。
巨鳥は黒鋼の方を一瞥する。黒鋼も、銀龍を構える。あからさまな敵意を察した少女は
「また斬るつもりですか!?」
と制するが、その声が届くや、巨鳥が抱く宝珠が輝き、そこから幾筋もの光弾が放たれる。
 その攻撃を、刃でしのぐ黒鋼。しかし、その防御も少女は
「何もしてないのに!」
と非難を浴びせる。
 反撃の一太刀、天魔昇龍閃。その攻撃を受けた巨鳥は、すかさず嘴から反撃の咆哮を掃射する。黒鋼は銀龍を両手に掲げ、攻撃が小狼と少女に当たらないようにするが、そのうちの幾つかの弾が黒鋼の左腕をかすり、そして少女の胸を貫通する。だが、少女は何事もなく、無傷で立つ。彼女を庇おうと飛び込んだ小狼もまた、砲弾に当たり、吹き飛ばされる。
「小狼!!」
モコナの不安が的中し、小狼は左腕を大きく負傷してよろめいた。
 右肩にモコナを乗せ、小狼の前に立つファイ。左の腕を素早く回し、巨鳥に向けて二本の指を指すと、描かれた軌跡から魔法陣が浮かび上がり、そこから幾筋もの矢が出で放たれる。
 巨鳥は、再び抱いた宝玉を光らせ、今度は菱形の盾を出現させる。ファイの矢はその盾を前に軌跡を反転させ、放った者達の方へ襲いかかる。
ようやく立ち上がる事ができた小狼。その矢の一筋が、彼の左肩をわずかに掠る。
『ドン』
と、突如大きな音が響く。黒鋼たちが振り返ると、小狼の左肩から凄まじい血飛沫が飛散しているではないか。
「小狼君!!」
「矢ひとつで…何であんなに出血するんだ!?」
 大量の出血を引き起こす理不尽な傷に、二人は困惑を極める…。
  
−−
 
ずんけりっく・ちぇっく。
住む世界によって見え方が異なる、というのはここまでにも描かれていたのですが、姫神様の姿も見え方が違う、ということがどういう意味を指すのでしょう…?
また、姫神様が表と裏で同一人物として、その役割って何でしょう?祭りの時に、年に一度表と裏の供物を交換することで想いを届ける、とか? うーん…。
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