前にも述べたとおり、時には1/2の確率になってしまうコミックマーケットのブース当選率。運が良ければ当選するが、悪ければ落ちるシビアな世界です(ってあたりまえじゃん。) そんなわけで、参加できないこともあるわけです。で、ここではそんなときの最後の手段・委託販売について説明していきたいと思います。 委託販売とは、当選したサークルに落選したサークルが本を預けて、頒布してもらうことです。委託を受ける側とすれば、人様の大切な本を預かり、販売することになります。売った本から得たお金をきちんと渡さねばなりません。万一の金銭トラブルをさけるために、明文化した「約束」を交わしておくのが賢明でしょう。 下の文は、当サークルが委託を受けるときに交わす『委託販売契約約款』です。ここまできっちりとした物を交わす必要はないかも知れませんが、それでも念には念を押した方がいいでしょう。
委託販売契約約款
当サークル「一億玉砕!!」(以下、甲という)と、………(以下、乙という)は、次のように委託販売契約を締結し、互いに誠実にこれを履行する。
- 販売日、および場所
20…年…月…日 コミックマーケット会場…ホール「…」…ブース
- 販売本の名称、および冊数
……………
- 販売価格
………円
- 販売に関する条件
- 甲は、発売冊数に応じ、その冊数を記入する。
- 甲は、料金収受を正確に行うよう努める。
- 甲と乙の会計は同一とする。万一冊数の数え間違いによる収受ミスが生じた場合、それが5冊を超えない限り、甲の責任を免除する。これを越える場合、その分に対して乙の会計を優先する。
- 乙が原因を有するトラブルに関しては、甲は一切責任を負わない。そのトラブルとは、乱丁・落丁などである。
- 客の都合による払い戻しには、一切応じない。上記の場合、代替本を渡すものとする。
- 販売・運搬時に生じた本の傷みなどは、甲の故意による場合を除き責任を負わない。
- 甲は委託に際する手数料は、○○とする。ただし、荷物の受け取りの際に支払うフットワークの手数料(1個口150円)はここに含まない。
- 乙は、コミックマーケット準備会に見本誌として、一冊以上提供することを承認する。
- 乙は客がブース前において販売本の閲覧を承認する。
- その他のトラブルに際しては、コミックマーケット準備会が定める物に準じ、その上で当事者間で話し合う。
- 乙が発行する本は、自らの責任によりフットワーク東京支店へ配達する。この配達に関するトラブルに、甲は一切関知しない。
- 乙は事前に完成本を見本として甲に送付する。
- 乙は販売終了後に当サークルブースに詰め寄る。これは販売残部の搬出と金銭収受によるためであり、乙がこれに反した場合、販売に関する一切の責任を甲は請け負わない。
以上の事項を、互いに誠実に遵守することを誓約する。
- (甲)
- 住所:
- 氏名:
- 役職:
- (乙)
- 住所:
- 氏名:
- 役職:
- なお、この書面は二部作成し、甲・乙共に所持するものとする。
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【注意事項】
このほかに、サークル入場券を手渡すかどうか、そして乙となる人にブース内で常駐してもらうのかどうかを事前に決めておいた方が良いでしょう。 |
一方、当選したサークルとしても、次は落選…の憂き目にあうかもしれません。互いに助け合う、という意味からも、発行する本の奥付には委託提携を結んでいるサークルの名前を書いておきましょう。ブースの確保ができなければ、どのブースで本が売られるのかと言うことを告知する術がないからです。日頃から「もし落選したら…」ということは考えておきましょう。
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