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■ ココナッツジュースシンガポールに出かけたときにであった代物である。 現地では日系デパートが顔を利かせているので現地に在住するのにもそう苦痛はないが、それでも苦痛はある。 その一つが飲み物である。 諸外国では日本ほど上水道が完備されていない。 ここシンガポールでは整備されてはいるが、それでもまずい。 大阪の水のまずさとは明らかに異質のまずさである。 いくらまずいとはいえ、塩素のまずさは消毒されている証であって、まだ信頼度はあるのだから。 閑話休題。 それではのどが渇いたらどうするか。 答え、その一はジュースに手を出す。 その二はアルコールに手を出す。 ミネラルウォーターに手を出すというのもありかも知れない。なにせ現地のマクドナルドでは、バリューセットの飲み物に「エビアン」が選べるぐらいだから。 ……で。 ジュースである。 コカコーラブランドの物はやはり信頼度が違う。 「異国で味わうふるさとの味」ではないが、慣れ親しんだ物はやはり安心できる。 それから日本でもなじみのブランド。 カルピスウォーターもある。ただし、現地では「カルピコウォーター」になっているが。これは「カルピス」が牛の小便を想起させる物であるからという理由らしい。 …じゃあ、日本ではいいのか。その問いはきっと愚問になろう。響きが良ければなんだっていい国なのだから。 それはさておき。 そんな日本ブランドでも、気を許してはならない物がある。 それは先述の「ポッカ」である。 【詳細は「ゴーヤドリンク」の章を参照。】 ポッカは現地工場(マレーシア)で生産しており、故に現地人の味覚に合わせた物を販売している。 で、その味覚とは。 とにかく甘い。茶でも甘い。 信じられない事態である。 これは現地の食べ物があまりに辛いため、せめて飲み物で中和しようという考えらしい。 それでも、フルーツ系のものはそこそこに飲める。あくまでもそこそこにだが。 そんな現地企業が作ったジュースはさらに甘い。 どーしよーもなく甘い。 そんな中で目にしたのがこの「ココナッツジュース」である。 一見したらまともに見えるが、コップに注ぎ込むと…。 かすかに茶色がかった透明。 色はいい。だが。 異様な物体が浮いている。なんだこの直方体な物体は。 …あ、ココナッツの実か。と言うことは…!? このココナッツジュース、味の方はというと、まさに 「▲□ ★×¶!!」 である。…といってもわからんか。 とにかく、私の貧しいボキャブラリーでは語り尽くせぬこの味わい、是非一度現地へ出向いてお確かめアレ。 「エキゾチック」という言葉が、身をもって実感出来ますぞ。 そうそう、もし現地に赴く場合。 欲望に駆られてもあまりゲテ物ジュースを買いすぎないように。 私は調子に乗って20本以上買い込み、結局25Kgのトランクを抱え込むことになった。 関空快速に乗り込む。 座席にはストッパーがついているからよいが、京橋駅に着くとそこから地獄の始まりだ。 エスカレーター(下り)もエレベーターもないこの駅、JR西日本で乗降客数第三位の駅とは到底思えないでしょ!? とにかくほかの駅なぞおして知るべし。 …本当は荷物の重さよりも気になったことがある。 それは税関に見つかることである。 カバンを開けると文字通り、ゲテ物ジュースのオンパレード。 いかにも胡散臭げでしょ!?
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