南だいとう共和国 |
神風に吹かれて- 初出:金沢大学鉄道愛好会会報「X'press」 |
この島は、沖縄県ということになっている。 翼を広げると80cmにもなる国の天然記念物ダイトウオオコウモリは代表例かも知れないが、ヤモリも色白な上に「ちゅんちゅん」と小鳥がさえずるように鳴く。そのぐらいならかわいいが、同宿者の女性が「ゴキブリ…大きいの」といって手で形作った大きさは並の物より一回り以上ある。聞けば部屋の壁に巣くっているらしい…と想像してみたら、翌日夢にまででてきた。最悪…。 これだけ遠くにあると、いろんな物が無いように思われるであろう。しかしながら、新聞も毎日、朝刊・夕刊ともに配達されるし、民放も含め、テレビもちゃんと入る。とはいえ、つい最近、98年のことらしいが…。が、CMには…「新宿ルミネ」?。そうである、なぜか小笠原諸島=東京都の電波が入るため、CMも必然的に東京のものなのだ。 む、東京の電波が入る!?… 沖縄では民放はTBS系とテレ朝、CX(フジテレビ)系列しか入らない。これに加えてNHKを消去し、テレビ欄にない番組が入ればビンゴ!な確率が高い、というわけだ。 …と、ときめいては見たものの。実際は沖縄本島で放送されている三局しか入らなかったんだけどねぇ…。 (後日談。実は電波は東京のものでも、沖縄では免許の関係で、わざわざ受信できる局数を減らしているそうな。更に言えば、そのような無用な努力をせずとも、この「彼氏彼女の事情」、実は沖縄では毎週火曜日の夕方から放送されていたそうな。合掌。) …と、無用な戦いの後に、「やはり」無用の長物と化した(?)新聞を見る。島中探し歩いても、新聞の印刷所なかった記憶が…。実は新聞は飛行機で那覇から届けられ、その配達は、学校が終わった小学生がすることになっている。……うーむ。 …と突如、島暮らしの不便な点って何だろう?? 突然こんな疑問がわき出てきた。 実は、私には耐えられない欠点がただ一つある。 私には推しても計り知れない苦労もある。高校だ。 それでも、南大東島は高齢者ばかりの過疎化が進む島なんかではなく、人口は少なくとも活気にあふれる島なのだ。 すでに近所づきあいも忘れた冷たい個人主義の空気が流れるこの国において、島中が一つのつながりになり、見知らぬ観光客に対しても気軽に声をかけてくれる…(老若男女を問わず)。 |
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