「たびにでようよ。」 旅に出たいと思ったとき、そのときが旅立ちの時だ。 旅が初めての人もいるだろう。一人旅は心細いと感じる人もいるだろう。 でもちょっと待ってほしい。 隣町の見知らぬ場所へ行くことを考えてみよう。 ある程度知識はあるだろうが、だいたいは難なくたどり着けるだろう。それは予備情報や地図、ピクトグラム(あんないばん)をはじめ、駅員や警察官(おまわり)など「気楽に聞ける」人たちの存在があるからではなかろうか。 これを拡張適用すればきっと誰でも旅に出られるはずだ。 だが宿泊場所はどうするのか?野宿?それとも…。 大丈夫、そんなときはユースホステルが役に立つ。
ユースホステルとは、旅人が安全で楽しく、経済的な旅を楽しんでもらおうという目的で、日本では1951年にはじめられた。 部屋は男女別の相部屋で、風呂やトイレも当然共同。場所によっては食事の片づけや食器洗いをさせるところもある。その点はある程度「妥協できるところ」があるから安くできるのだと思い、あきらめてほしい(時々皿洗いファンがいるのがなんともいえない)。 ユースホステルは各都道府県のユースホステル協会や各ユースホステルをはじめ、スポーツ用品店や百貨店、大学生協で会員になれる。会員になれば、各ユースの所在地や特徴を記したハンドブックがもらえる。これからは時刻表と一緒に「ユースホステルハンドブック」を手に旅をしよう。 一人旅は孤独なもので、「初めての一人旅は砕けた恋心を癒すための感傷旅行」というイメージがある。だが、ユースホステルにいる間は、一人になれる時間の方がむしろ少ない。 なぜならば、プライベート空間はトイレの個室のみ(笑)。運悪ければ沈んだ雰囲気になるかもしれないが、たいていは陽気な旅人が語りかけ、「一人旅」の孤独さや、「異郷の地」にいる緊張感を吹き飛ばしてくれる。それがユースホステルの良さである。
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