旅で宿泊は付き物です。ですが、この宿泊先選びが旅で最初の難関でしょう。 ここで紹介するユースホステルとは、全国に点在する若者向けの低価格宿泊施設です。運営しているのは個人や地方自治体、財団法人ユースホステル協会と様々ですが、概して共通している事を挙げますと、
- 部屋は男女別の相部屋。
- 多くの場合2段ベッドで、一人あたりおよそ1.5〜2畳、一部屋に最大8人程度が一般的です。
- 食事や寝具の準備・片づけはセルフサービス。
- 時には食器洗いや部屋の掃除をも宿泊者にさせるところもあります。
- 旅人同士の交流の場を設けています。
ユースホステルによっては夜9時からミーティングと称した観光案内や、宿泊者同士の団らんが出来る場を設けています。
- 必要最低限のサービス
2.とも連動しますが、洗面具や入浴用品などは、自分で準備する必要があります。(入浴用具はある場合が増えてきましたが。) コインランドリーや乾燥機の利用も可能ですが、洗濯用具は自分で用意するしなければならないこともあります。
…これらがユースホステルの主な特徴です。 宿泊費は素泊まりで通常3,200円以下、夕食が1,000円、朝食が600円というのが一般的。 会員になる際にもらえる「ユースホステルガイド」に全国のユースホステルが掲載されているので、利用するのに便利ですし、会員でない人も、書店で売られている実業之日本社刊の「全国ユースホステルの本」で、各ユースホステルの詳しい説明と地図、写真が掲載されているので、事前に知ることが出来ます。 さて、ユースホステルの利用方法について詳しく述べましょう。 ユースホステルを利用するには、まず「会員」になる必要があります。 成人(19歳以上)で2,500円、一年間有効です。会員にならなくても利用できますが、一泊につき1,000円の超過料金が必要となりますので、何度か泊まるのであれば会員になることを強く薦めます。 会員になる方法は、各都道府県のユースホステル協会や大学生協のほか、各ユースホステルで直接会員になることも可能です。 さて、次に予約する方法です。往復はがき、FAX、電子メールなどなどありますが、一番よく普及しており、かつ簡便な電話による予約を薦めます。一般的な予約の流れを記しますので、参考にしてください。
YH(ユースホステル):もしもし、離島ユースホステルです HO(宿泊者):お尋ねしますが、7月1日は空いていますか? YH:はい、男性の方おひとりですか? HO:はい。 YH:ユース(ホステル)の会員の方ですか? HO:はい。 YH:お名前をお願いします。 HO:畝奥当麻です。 YH:ご住所とご自宅の電話番号をお願いします。 HO:金沢市広坂2丁目1−1で、電話番号は076-262-1161番です。 YH:夕食・朝食はいかがされますか? HO:両方ともお願いします。 YH:当日はどちらからいらっしゃいますか? HO:深井峠からです。 YH:ありがとうございます。気を付けてお越しください。 HO:よろしくおねがいします。
これで予約完了です。あとは当日、直接ユースホステルへと向かえばOKです。 尚、通常の場合、夕食をとる場合は夕方6時、そうでない場合は夜8時までにユースホステルへ入らなければなりません。 また、出発は朝食をとる場合は朝8時半以降、そうでない場合も6時半以降にし、それよりも早い場合はあらかじめユースホステルへと問い合わせておく必要があります。 ユースホステルによっては駅まで送迎してくれたりするところや再度確認の電話を入れなければならないところがありますので、それらについては先方からの指示を仰いでください。 通常、ユースホステルの予約は宿泊の前日までにすれば良いことが多いです。しかし、人気あるユースホステルは1ヶ月前で既に満室になることもありますし、出稼ぎなどで一定期間中休業にするところもあります。そこで、どうしても変更したくない箇所については、計画が決まり次第予約を入れておきましょう。ただし、予定でがんじがらめにすると計画の変更が出来なくなりますので、極力緩やかに日程や行程を組むのが良いかと思われます。 なお、キャンセルの場合、前日までは良いですが、当日の場合違約金1,000円が、無断キャンセルは宿泊料の全額が請求されますので注意してください。
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