前節では１８きっぷの基本をお話ししました。一見割安に見えるこの切符ですが、実は使い方を間違えると逆に高くなってしまいます。しかも、そのワナに、実に多くの人が引っかかるのです。（というか、そこにＪＲの作戦が透けて見える…（笑））
　第3章で、新千歳空港から富良野へと向かう運賃計算をやりました。その3.番目のルートに注目してください。　

• 新千歳空港　〜　札幌　快速列車
• 札幌　〜　旭川　　　　　特急列車
• 旭川　〜　富良野　　　普通列車

　ここで札幌〜旭川間は１８きっぷが使えないので、乗車券を買います。実はそこがワナなのです。下の表を見てください。

• 【乗車券のみ使用】新千歳空港〜富良野　4,340円
• 【１８きっぷ併用】札幌〜旭川　2,420円
  　　　　　　　　　１８きっぷ　2,300円（１枚あたり）
  　　　　　　　　　合計　　　　4,720円

そうなのです。実は１８きっぷを使う方が高いのです。
（もっとも、あまった１８きっぷを消化するためにむりやり損をする方法もあります。）途中区間に特急を含む場合は、１８きっぷではない切符を使う事をあらかじめ考えた方が良いというのがおわかりいただけたでしょうか。こういった事を防ぐには、事前に下調べをするのが一番の対処法です。

　また、次の節で述べる一筆書きを使うと、１８きっぷより安く移動することができるかもしれません。

　１８きっぷは安いきっぷだ、というのは偏見にしか過ぎません。正しく、冷静に使う。これが結果として安く旅するための重要な課題です。