船内には様々なグレードを持った船室があります。通常の場合、
- 特等…
窓側で、船の前部にあります。大きな客室と整った設備が特徴。2人用が大半で、夫婦やカップルで船旅をクルーズしたい優雅な方々にお勧め。
- 一等…
窓側で、1〜4人用の純和室、もしくは洋室(2段ベッド)。シティホテルのような造りであったり、だんらんスペースが取られていたりします。個人で、カップルで、グループで。用途に合わせてのんびりと旅が楽しめます。
- 二等寝台…
カーテンによって仕切られた二段ベッドによって構成された船室。船によって4人部屋であったり、船室の概念がないものであったりします。プライベート空間を保ちたい人にお勧め。
- 二等…
一切間仕切りがない、カーペット敷きの大部屋。毛布が敷かれた必要最小限のスペースが確保されただけ。もちろんプライバシーなんてものはありません。とはいえ、最も安く船旅をするにはこれが一番!
というのが船室の原則です。ちなみに、二等の運賃を基準に、×1.5倍で二等寝台、×2倍で一等、×3倍で特等運賃と考えて良いでしょう。(もちろん航路によって価格は異なります。) 何時間も乗る物であること、そしてプライバシーや盗難防止の観点から、二等寝台に乗ることを薦めます。特に女性の方には、2等が原則として男女混合ということで、保身という意味合いからも2等寝台を強く薦めます。それでも2等に乗りたい、という女性の方は、服装に要注意! スカートを履いていると、いつかは見られてしまいます(何を?)。 さて、原則には裏があるとした物です。長距離フェリーの快適度指数はその中で何時間も過ごす物であるが故に、その特例を知っておくべきでしょう。
- 二等=二等寝台である場合
次の航路は、「二等洋室」と予約時に指定すれば二段ベッドの船室が当たります。ただし申告が必要です。
- 琉球海運「かりゆしおきなわ」
(博多/鹿児島〜那覇〜宮古〜石垣)
- 大島海運の全航路
(「ありあけ」(東京〜志布志〜那覇)、 「ニューあけぼの」(神戸〜宮崎〜那覇)など)
- 大東海運「だいとう」は、早い者勝ちで二段ベッドが当たります。
- 有村産業「クルーズフェリー飛龍」「クルーズフェリー飛龍21」(名古屋〜大阪〜那覇〜石垣〜台湾・基隆)では、2等に相当する船室は全て二段ベッドの船室です。
- 二等がない場合
オーシャン東九フェリー「おーしゃんさうす」「おーしゃんのーす」(東京〜徳島〜北九州)では全室が二等寝台です。 新日本海フェリー「すずらん」「すいせん」では二等が34人分しかなく、大半が二等寝台です。 最近のトレンドとして、2等の定員を減らし、その分を2等寝台に回すという傾向があります。
- 二等寝台がない/少ない航路
次の航路には二等寝台がないか、もしくは極端に少ない航路です。二等寝台がない長距離航路は、このほかにもあるかもしれません。
- 二等寝台がない航路
オーシャン東九フェリー「おーしゃんいーすと」「おーしゃんうえすと」(東京〜徳島〜北九州) 琉球海運の全航路 有村産業の全航路
- 二等寝台が少ない航路
東日本フェリー・九越フェリー「れいんぼうべる」 (博多〜直江津〜室蘭) 小笠原海運「おがさわら丸」 (東京〜小笠原)
上級船室は値段も張りますが、それだけの快適さは保証されます。日常生活では味わえない旅をより一層楽しくする価値ある投資ではないかと思いますが、いかがでしょうか?
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