さて、前節では定期列車を使ったルートの読み方を学びました。ここでは臨時列車を使った手段をお教えします。

　臨時列車とは、利用客の増加が見込める時期に走らせるものです。大判の時刻表（JR時刻表・ＪＴＢ時刻表）では斜字体で、中型・小型時刻表では時刻表先頭の黄色のページにまとめて掲載されています。さて、このルートの場合ではどうでしょうか。調べてみますと、

5. 【臨時列車利用】新千歳空港　11:54発〜富良野14:42着
   （特急フラノラベンダーエクスプレス３号）

　なんと直通する列車があったのです。時刻表には「リゾート列車使用」とも書かれています。これは車両が「ニセコエクスプレス」と呼ばれる、先頭では展望も楽しむことが出来るといった、より観光ムードが楽しめる車両を使っているために記された物です。もちろん、料金は通常の特急料金と同じです。

　上述の3.番目のルートで旭川経由の物を紹介しましたが、旭川で１時間待つとこんな選択肢が出来ます。

6. 【臨時列車利用】新千歳空港　11:02発〜11:38着　札幌札幌　12:00発〜13:20着　旭川
   旭川　14:24発〜14:57着　美瑛（富良野線）
   美瑛　15:00発〜15:50着　富良野
   （富良野・美瑛ノロッコ５号）

　富良野・美瑛ノロッコ号とは、途中美瑛〜上富良野間の景色がいい場所をスピードを落として走る、窓ガラスなしに自然の風をそのままに味わえるウッディー調の展望列車です。こちらはなんと特別料金なしで利用できます。こうした企画的に作られた臨時列車は時刻表の巻頭ページで紹介されていることが多いほか、各社のホームページで調べることができます。

　こういった選択肢があることを知っているのと知らないのでは、旅行の楽しみにちょっとした差が生まれるのです。